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「未来は変えられる――その道筋を探して」 秋葉 芳江教授


ソーシャル・イノベーション研究科教授 秋葉 芳江
今の仕事や人生に、なんとなく違和感を覚えている。現状を変えたいと思っているけれど、どこから手をつけたらいいのかわからない。そんな、もやもやとした気持ちを抱えているあなたへ。
なぜ変えたいのかをうまく説明できない。何を学べばよいのかも、具体的な方法もわからない――。でも、だからこそ、その悩みにこそ、向き合う価値があります。そしてその問いこそが、大学院での学びの出発点になります。
本研究科での2年間は、自分自身を深く見つめ、課題を探り、未来への道筋を描く、探究と創造の旅です。
自分を見つめるところから始まる
入学後は、計画的に構成された講義と演習を通して、まず「自分自身」と向き合います。自分は何者で、どんな問題意識を抱えているのか。本当にやりたいことは何なのか。仲間や教員との対話を通じて、少しずつ輪郭が明らかになっていきます。
これは簡単な作業ではありません。しかし、何度も問い直し、語り直す中で、これまで言葉にならなかった想いや願いが少しずつ言語化されていきます。このプロセスそのものが、自己発見の連続です。
望む未来を描く
「サステイナブル事業構想演習」では、未来を構想するための複数の方法論を学び、実践します。自分の思考の癖から意識して抜け出しましょう。最初はぼんやりとしていた「望む未来」も、演習や対話を重ねるうちに、次第に解像度が上がっていきます。頭の中にあった漠然としたイメージが、言葉として定着していく過程は、とても刺激的です。
ときに、今まで気づかなかった自分の本心や価値観に出会うこともあります。その発見が、大学院での研究テーマの輪郭を形づくっていきます。
方法を探り、構想を深める
未来のイメージが描けたら、次はそれを実現するための「道筋」を考えていきます。この頃には、並行して学んできた経営学の理論やフレームワークも増えています。大いに活用しましょう。
関連する文献を読み解き、先行研究を調べ、自らの問いに対して仮説を立てる――。実務ではなかなかできなかった知的探究の楽しさを感じられる時間です。それぞれのテーマに応じてアプローチは多様ですが、仲間と切磋琢磨しながら進める過程は、まさに社会人大学院ならではの醍醐味です。
論文にまとめるという挑戦

リサーチペーパー発表会

2年目には「ソーシャル・イノベーター演習Ⅱ」などを活用して、リサーチペーパーの執筆に取り組みます。これは、単なるビジネスレポートではありません。アカデミックな観点で問いを立て、文献を読み込み、論理的に構成していくプロセスです。
最初は戸惑う方も多いのですが、徐々に慣れてくると、「書くこと」が思考の整理になり、自分の想いを論理的に言語化する手段へと変わっていきます。

私が担当する院生には、毎月一度、教員と院生が集まり、全員で進捗報告とレビューを行います。ここでは、普段の職場ではなかなか話せないような本質的な議論を、長い時間(ときに朝から夕方まで!)をかけて真剣に交わします。また、年に数回、修了生も交えた「たての会」を開催し、実務的な知見や人脈を得られる機会にもなっています。もちろん、懇親会も大切な交流の場。同期も多様ですが、さらに世代や職種を超えたつながりが生まれます。
不安と向き合い、乗り越える
多くの方が入学前に不安を抱くのが「アカデミックスキルズ」です。論文の読み方、論理的な文章の書き方、プレゼンテーションの方法――。しかし、これらは学べば必ず身につき、そしてビジネス現場でも必ず活かされるスキルです。入学直後から指導を行っていますので、頑張って取り組んでください。
リサーチペーパーが「人生の道しるべ」に
2年間の学びの集大成としてまとめるリサーチペーパー。私は毎年、院生の皆さんにこう伝えています。

「このリサーチペーパーの内容が、これからのご自分自身の5年後、10年後、15年後の人生の道しるべになるように書いてください。そのために悩みぬいて、自分なりの答えを言葉にしてくださいね。」

大学院での2年間は決して楽ではありません。仕事や家庭と両立しながらの学びは、多くの努力を要します。それでも、最後までやり抜けば、確かな「道筋」を手に入れることができます。
リカレントの選択肢として

大学院修了式

近年では、気になるテーマだけをスポットで学ぶスタイルのリカレント教育も充実しています。多忙なライフスタイルの中で、細切れでも学べる点は大きな魅力です。しかしもし、今あなたが少しでもまとまった時間を確保できる状況にあるなら、体系的に学び、深く掘り下げられる「大学院」という選択肢を、ぜひ検討してみてください。

知的興奮に満ちた学び。課題を共有し、互いに磨き合う仲間との出会い。そして、修了後も続くつながり。ここには、あなたの未来を変えるきっかけが、きっとあります。
最後に――
自分の価値観を大切にしながら、社会や未来の人々の幸せに寄与するアクションに挑戦してみませんか?
「未来は変えられる」――その確信を手にして欲しいと思っています。
あなたの挑戦を、心よりお待ちしています。

【著者】
秋葉 芳江 教授


企業にて、大規模システム開発プロジェクト、新規事業立ち上げ、事業戦略策定支援等。独立し株式会社起業、社会的事業創出に従事。京都市ソーシャルイノベーション研究所を経て本学ソーシャル・イノベーション創出センター設立運営。常に新しい仕組みを創り続けてきた。
理学士(奈良女子大学)、総合政策修士(関西学院大学大学院総合政策研究科)。