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キャンパスストーリー


社会人として大学院へ。研究のノウハウを知り、
仕事に生かせる実感が今後の自信に。

健康栄養科学研究科(修士)
2023度修了(2022年度入学)
市川 舞さん

大学院一期生として母校の新たな学びに挑戦

私はもともと長野県立大学の前身である長野県短期大学で健康栄養を専攻しました。管理栄養士の資格を取得するため、卒業後は長野県外の4年制大学に編入。無事、資格試験に合格し、卒業後は地元の長野県にある農協にUターン就職し、食農教育などに関わりました。その後転職し、現在は長野県職員として諏訪保健福祉保健所(保健所)で地域の健康づくりと食育活動に携わっています。

社会人として大学院進学を決めたきっかけは、母校の長野県短期大学が4年制の県立大学になり、2022年に大学院も新設されると聞いたことです。この機会に、県職員として仕事に生かせる学問を大学院で学び、日々の業務で感じる疑問に対する研究にも挑戦してみたいと思い、応募しました。短大生の頃から顔見知りの教員もいましたし、当時から先生との距離感の近さや充実したサポート体制を知っていたので、安心して入学できました。

少人数制のサポート体制と学びから得た視野の広がり

一期生で入学した同期は5人。偶然にも全員が社会人の管理栄養士で、職域は医療機関や行政関係などさまざまでしたし、長野県外在住者もいました。授業は平日夜間のオンライン授業と、月1~2回、土曜日に行われる対面授業の併用。平日夜間の授業は、先生方が社会人にとって受講しやすい体制や曜日、時間などを聞き取りながら設定するなど、親身になって対応してくださいました。とても学びやすく、仕事とのバランスも取りやすい環境でした。職場でも授業に配慮していただきましたし、家族も協力してくれ、周囲の理解には心から感謝しています。

1年目の授業は座学や実習・演習のほか、グループワークやディスカッションなどもあり、全員が社会人経験者なので、それぞれの実務経験を踏まえながら意見を交わすことができました。職域による知識や考え方の違いを学べたことが新鮮でしたし、少人数制ならではの本当に楽しく有意義な学びの時間で、視野の広がりも実感しました。

2年目は研究がメインになりましたが、個々で作業を進めるなかでも孤独を感じることなく研究が続けられたのは、先生方が一人ひとりをしっかりサポートしてくれ、オンラインでもすぐに相談することができたからです。ゼミ内でも仲間に相談して一緒に考えることができ、非常に心強い環境でした。信州公衆衛生学会で発表した演題「長野県の栄養摂取状況の地域差と死亡率との関連:保健所管轄区域での検討」が奨励賞を受賞できたことは、私でも研究ができるという手応えが自信にもなりました。

大切なのは学びたい気持ち。経験を糧に県民の健康づくりの一翼に

改めて2年間の大学院生活を振り返ると、自分が普段から抱いていた疑問をテーマにじっくりと向き合うことができ、自ら問いを立てて考える研究の作業がより身近になったと感じています。これは大きな経験でした。また、データサイエンスを学んだことで、これまでの業務では既存のデータや報告書などを活用し切れていなかったことも実感。今後はそうしたデータを自ら解析し、今回の研究で得られた結果を共有することで、地域ごとの実情に沿った事業や取り組みを考えるきっかけにできたらと考えています。そして、大学院で学んだ視点から自分の仕事を今一度見つめ直し、より長野県の健康づくりや食育活動につなげていくことが目標です。

大学院進学で大切なのは、やってみたいと思う気持ちです。院には県外から通う院生もいますし、入試前には事前相談もできます。ぜひ勇気を持って、一歩を踏み出してください。